1 マイクロビットの傾き感知
先日、テレビで昔の「イライラ棒」のように電極を付けた棒ではなくユーホーキャッチャーのアームを動かす番組をやっていました。懐かしいですし、見ていてハラハラしますね。マイクロビットを使って、そんなゲームの実践がありました。
基盤の板の傾きを感知することができます。上下左右のどちらへ傾いているかで、その方向へ少しずつ進む命令と結びつけることができます。
この上下左右へ傾けるという意味が子ども達には、なかなか理解できないところがあります。
しかし、子ども達の大好きなゲームと結びつけると状況は一変します。板を色々と傾けながら、その動きと連動する玉をうまく動かそうとします。
子どもの頃にプラスチックでできた円形の迷路の中を銀の玉を中央のゴールを目指して動かす、あの玩具を思い出しました。
まさに、マイクロビットの傾きのデータをブロック命令と結びつけ、銀玉スプライトの動きと連動させて、迷路の中をスタートからゴールまで動かすゲームの授業実践となりました。
勿論、スクラッチの「下の色を感知する命令」を使い、迷路の壁に触れたら「イライラ棒的にスタートへ戻る」を実行したり、ゴールの矢印に触れると「矢印が七色に変化したり効果音が鳴ったりする」などの仕掛けも加えてあります。
2 子ども達の反応と応用
大きな電子黒板の迷路を見ながら、自分の席でマイクロビットを傾ける子ども達は、ゴールしようと必死です。
しかし、迷路の壁に阻まれてすぐにスタートへ戻されます。なかなかゴールできないので、迷路の外側を通ってゴールの矢印に行こうとする子が現れました。
みんな「ずる~い。」と言いながら、そんな方法もあったかという顔をしています。
昔懐かしい「イライラ棒」のようことが、プログラミング体験の中で生きるとは思いもよらないことでした。
この実践は、通常学級でも特別支援学級でも手軽に行うことができるようです。いつの時代も子ども達は、ゲームが大好きです。ゲームの中に傾きを感知するセンサーの働きや条件文で玉の動きにつなげることを少しでも理解出来たら、これはプログラミング教育としての成功例ではないでしょうか。
子ども達は、早速自分だけの迷路の改造に着手し始めました。子どもの反応は早くて、広がりは無限大ですね。