足し算のサクランボ計算

1 サクランボ計算

この計算方法を聞いたことはありますでしょうか。足し算や引き算を考えるときの方法です。教科書では正確には登場しませんが似たような表記はあります。これが算数の始まりの計算です。

図で言うと、8を10のまとまりにするために、3を2と1に分解します。そして、8と2を合わせて10。のこった1と合わせて11となります

この数字の分解を絵で分かりやすくしたのがサクランボ計算です。

この計算では、8と2をまとめるために楕円を描き、10と書き添えるのが通例です。

これは、まさにプログラミング的な計算方法と言えます。

2 分解の仕方

前述しましたように、数え足しをする子もいます。「8」「9」「10」「11」と3加えて順序数を調べ正解にたどりつく方法です。また、指を使ってこの数え足しをする子もいます。

正解できるのだから、それでいいのではないかと思ってしまうでしょう。

しかし、数字が大きくなったときや引き算の問題では対応が難しくなってきます。

ここに「10」のまとまりという大切なキーワードが出てきます。「なぜ、10でまとめる必要があるのか。」と問われたときに、「卵のパック」を取り出して、「ちょうどまとまりがいい」と言った先生がいました。

1年生に、「この世の中は10進法だから」と言っても通じるわけがありませんから、以外と難しい説明になります。

10でまとめると数えやすくなるから」というにとどめておく方が混乱しなくていいでしょう。

今後の引き算も含めて、桁の大きくなっていく筆算のためにも、10の分解の理解は必要不可欠です。

何と何を合わせると10になるか、「9と1」「8と2」・・・、これを掛け算の九九の暗唱と同じぐらいの重要度で理解することが大切です。

それができれば、3を10の合成に必要な2と1に分ける分解の考えに到達するでしょう。この足し算のサクランボ計算は、意味的にもビジュアル的にも分かりやすく理解が速いです。

困難なのは、引き算のサクランボです。次回に掲載します。