1 かけ算の筆算
筆算の仕方というのは、手順が決まっていて順次計算していくやり方は、まさにプログラムと同様のところがあります。筆算のルールを知り間違わずに処理していけば、どんな数字になっても誰でも正解にたどり着けます。
下の図では、3桁かける2桁の計算をしているところです。かけられる数629の一の位の9から順に全ての数字にかける数の9をかけていきます。続いて、かける数の5をかけていきます。
このとき、5は5ではなく50なので、かけ算した結果の数は、十の位から書き始めます。
そして、最後にかけ算の結果を足し合わせて、かける2桁の計算の答えを出します。
ミスとしては、繰り上がった数の表記が大きかったり正確ではなかったりして間違った数字になってしまうことがよくあります。
特に下の図のように繰り上がりが連続する場合は、ミスの確率も高まります。
位の数字が縦に揃っていてずれていないことも、ミス防止につながります。
2 筆算とプログラミング
この筆算の例では、スタートさせる旅に乱数を用い問題が自動で出題されるようになっています。
また、一の位から順に計算する順序で途中の答えを求めるようになっています。かけ算の答えを6つと足し算の答えが1つで合計7つです。
正解しないと次の計算へ進めないようになっていることや繰り上がりの数字が小さく表記されるところが、思考の順序に沿っていて分かりやすいところです。
どこで間違えたかをリアルタイムで明らかにする方法になっています。
一方で、繰り上がりの数字を小さく表記しているところが、大きなヒントになっていて学習が先に進んで暗算をするようなときに邪魔となる面もあります。
入力の様子やタイムなどから、子ども達の能力を瞬時に把握してAI分析によって問題の数字の選定や小さい数字の表記の有無が自動でできるのならば、もっと学力向上に生かせるプログラムとなるのでしょう。
でも、そこまでやると機械に教育されている(やらされている)みたいで気分が良いものではありませんね。