楽器名を当てよう

1 楽器の音で楽器名を当てよう

栃木の小学校では、外国語の授業に音楽の学習要素を加えて学ぶ実践をしていました。簡単に言うと「この音は、何の楽器?」という感じです。

タブラやコンガの楽器の絵が画面に出ていて、キーボードの矢印キーを押すと、それぞれの楽器の音がなるようになっています。「キーが押されたとき」というブロックが使われています。音と同時に、コスチュームの1番と2番が交互に繰り返し表示されて、楽器が揺れているように表現されています。

英語の学習的には、「What’s this?」と「 It’s~」の構文を理解し話す練習をする目標です。

どんな楽器でも絵と演奏音があれば作成することができ、広がりがあります。拡張機能から「音楽」のブロックを読み込んで演奏音は確保することができます。楽器の絵は、ネットなどから引用してくことができます。

2 外国語の学習の目標

このプログラム自体は簡単なしくみなので、小学生でも作ることは可能です。しかし、音楽科ではなく外国語の学習という目的であれば、拡張機能「合成音声」や「翻訳」を併用することがよりよいと考えられます。

まず、「翻訳」のブロックを使って、「これはなんですか」を「What’s this?」に翻訳し、それを「合成音声」でネイティブな発音にして再生させることができます。

加えて、児童の解答を聞いてから、「これはタブラです」と再生する命令を用意してキーの命令に関連付けしておけばよいだけです。

質問の方は、先の音を再生するプログラムの最後に付けるだけで十分です。ただ、正解の発表の方は、タイミングをみて答えに関連付けたキーを押す必要があります。音声認識機能を生かせば、児童にマイクの前で正解を答えてもらい、正解かどうかを自動判定することもてべきるでしょう。

この場合は、音声認識の精度が問題となります。世の中的に音声認識の精度が高まってきているとはいえ、実際にやってみると、おかしな翻訳になってしまう場合もあります。でも、それおかしくてクラスで笑いが起きる場合もありますが。

この事例の場合、本物の楽器音や英語の発音にふれるという教科の深化があり、出来上がっているプログラムの音や絵を入れ替える代入的なことで、クイズを作ることができます。そして、その過程でプログラミング的思考を鍛えることもできるでしょう。