「なんばんめ」の意味

1 順序数と集合数ってなに?

1年生が入学したての頃に学ぶのは、この2つの数の区別です。大人でも難しそうですね。単元のタイトルは、「なんばんめ」です。なんとなくわかりましたか。「いぬは、前から何番目でしょうか。」みたいな問題のことです。

順序数というのは、その名の通り「1」「2」「3」と順番に番号をつけたときの物の呼び方です。ですから、犬は前から2番目なので「2」ですが、2匹ではありません。

それに対して集合数というのは、「前から2匹はどれ?」といったら、ねこと犬の2匹のことを指しています。

このように数字は、順序としてとらえる数字と集合の量としてとらえる数字があります。

お風呂で数える「1」「2」・・・は、完全に順序です。子ども達は、とりあえずとっかかりのいい順序数として数字をとらえる傾向があります。

ですから、2たす3も、「3」「4」「5」といわゆる「数え足し」をするお子さんが多いです。

これでは、2個あるものと3個あるものを加えて5個あるという量的な理解が難しくなります。これが、数の分解や合成といった足し算引き算になったときに理解を妨げる要因となります。

2 区別を理解するプログラミング

この集合数と順序数の違いを区別することをねらいとしたプログラムが、先にあげた画面です。

定義ブロックで、集合数の数え方か順序数の名称かを選びスタートにくっつけます。その上でプログラムを始めると、集合数プロでは、犬をクリックしても1匹に〇がつくだけです。ねこもクリックして2匹となります。それに対して、順序数プロでは、犬をクリックすると2番目と表示されるようになっています。

子ども達は、いろいろとクリックしながら、この違いを体感し数字の意味合いを理解していくことになります。

問題に「め」という言葉がつくかどうかのちがいだけです。最初は戸惑う子も多いです。量的な数字を早く理解することが次の学習へとつながります。

そのためには、このプログラムのように具体的な動物や物を用意して数を数えたり順番を理解したりすることが大切です。