都道府県クイズ

1 調べ学習とプログラミング

社会科は、世の中の地理・歴史・産業等を調べ、その内容や特徴を理解する学習です。どうやってプログラミングと結びつけたらいいのでしょうか。論理的思考とは結びつかないような気がします。

社会の地理では、日本の都道府県の位置や気候・参議用などを理解し記憶する学習があります。

日本地図を都道府県別に区切って、〇〇県がどこにあるか、気候の特色や特産品は何かといった学びです。地図上の位置を暗記することは、中学年の必須事項です。

大阪の小学校では、この社会科の学習にプログラミングを活用していました。

小学校で学ぶべき内容を規定した「学習指導要領」によると「我が国の47都道府県の名称と位置、世界の大陸と主な海洋の名称と位置については、学習内容と関連付けながら、その都度、地図帳や地球儀などを使って確認するなどして、小学校卒業までに身につけ活用できるように工夫して指導すること。」とあります。

そこで学習目標は、「各都道府県の名称と位置を深く理解する事」となっています。

そのために、都道府県の地理や自然、面積、人口、特産物といった特徴を3つ以上合わせることで、都道府県を特定する活動を行っていました。

2 都道府県名当てとスクラッチ

「青森県」を例にすると、「青森県」の特徴である、「東北地方」「りんご」「海に面している」「となり合う都道府県の数が2」という4つブロックが該当する。これらの定義ブロックを組み合わせ、緑の旗をクリックして実行すると正解の場合次のようなアクションがおきます。

スプライトのねこが、「青森県」と言い、「結果 都道府県」のリストに「青森県」が表示され、日本地図の青森県の部分が青く塗られて表示されます。

スクラッチのスタートブロックの下に、都道府県の様々な分野の特徴を記したブロックをくっつけ合わせ、その県名を特定するというプログラムです。

裏側で処理される定義ブロック処理のためのデータは、位置ばかりではなく海に面するかどうか、産業別の順位のデータなどなど、全国を対象とした様々なデータを入れ込んだ処理となっています。

作成が大変なばかりではなく、最新のデータに更新していくことも重要です。裏側での作成者(教師)の努力が大変です。

それでもクイズのヒントを積み重ねて答えに行き着くという過程は、論理的に都道府県の絞り込みを順次していくこととなり、プログラミング的思考を鍛えていく目標にピッタリな学習となっています。