1 子ども達を惑わす形の似ている漢字
国語の学習において、漢字が重要な位置を占めていることは分かりやすいと思います。その漢字には形の類似しているものも多く、子ども達の理解を混乱させるものでもあります。
例えば、「便」と「使」や「貝」と「見」など結構あります。
正しく書いたり成り立ちを考えたりすると判別がつくのでしょうが、習いたてだったり苦手であったりすると混乱するのは必至です。実際の学校現場では、漢字に苦手意識を持っている子ほど、わずかな字形の違いでは区別をすることが困難な状況にあるのが現状です。
漢字という分野では、区別をつけることが難しい子ども達でも、それが間違い探しのゲームということであれば意欲も理解も変わってきます。
2 ビスケットでまちがい探し
下の絵のように「草」の漢字を複数並べて、その中に1個だけ「早」を混じらせて配置します。下の例はも数が少ないので違いが分かりやすくなっていますが、たくさん配列することで、間違い探しはもっと難しくなります。
そして、「早」のキャラにだけクリックしたら花丸が付いて音が鳴るように「めがね」でプログラムします。
プログラムでは、「左めがね」に「早」と「指マーク」(処理を一時停止させる機能)を配置し、「右めがね」に花丸つきの「早」と「音符マーク」(効果音を鳴らす機能)を配置します。
ステージ上に配置する「草」の文字の絵と「早」は、特に変化せず動きもしないキャラクターです。
このプログラムを1つだけ配置するだけなので、とても単純なプログラムです。子ども達は、どんどん問題を作ることができるでしょう。そして、どんどん漢字の形の違いを認識できるようになるでしょう。
学習というより、クイズを作っている感覚で漢字の字形を覚え、合わせて漢字の理解が進むという活動です。
知っている漢字や辞書で調べた漢字を使って、友達と相談しながら主体的・対話的な活動を実現することができ、深い学びの機会を生む実践と言えます。