子どもたちのやる気を引き出す教え方と先生の心がけ

1 低学年の子どもの実態

新学期を迎え、1年生の子どもたちが元気に登校する姿を見ていると、とても嬉しく感じます。彼らの顔は生き生きとしており、やる気に満ちています。私はこれまで5回、新1年生を担任してきましたが、そのたびに新鮮な気持ちになり、教師としてのやりがいを感じました。


なぜそのように感じるのでしょうか。服装やランドセルが新しいからという理由ではありません。
新たに学校生活をスタートさせた子どもたちは、何より「知的好奇心」で溢れているからです。何でも知りたくて、学びたくて、できるようになりたいという気持ちがとても強いのです。ですから、彼らが学びに心を向けるために特別な労力を必要としません。
しかし、指導する立場としては、プレッシャーも感じます。せっかく学びたいと思っている子どもたちに対して、もし教え方がうまくなかったり、内容が不十分だったりしたら、とても申し訳ないと感じます。
また、子どもたちの意欲に応えることは大切ですが、その背後には保護者の存在も大きく関わっています。どの親も、自分の子どもが立派に活躍することを願っているからです。
そのため、やる気に満ちた子どもたちを教えるには、教師自身もやる気に満ちていなければなりません。

2 どのような指導がいいのか

まずは、子どもたちを積極的に活動させることが必要です。そのためには、簡潔でわかりやすい言葉や説明を心がけ、教師が一方的に話す時間を減らします。子どもたちが多く活動できるように仕組むことが大切です。
学習内容の流れが明確であることも重要です。最初に何をして、次に何をするのか、最後に何をするのかという一貫したプログラムがあれば、子どもたちは次のステップを見通しながら学ぶことができます。この流れが、自主的で積極的な学習を促進します。
また、視覚的な機器を活用して、学習意欲を高めたり、授業を魅力的にしたりすることも重要です。
何よりも大切なのは、子どもたちを認めることです。毎日の声かけで、彼らが在籍していることを意識的に認め、その存在を大切にします。発表や意見を認め、たとえ間違っていても、考えようとしたこと自体を評価します。