漢字の読み練習

1 漢字の読みの学習

国語科において大切な学習は、文章の音読です。読みがしっかりできなければ内容把握もできませんし、問題文の理解もできないです。ですから、音読の力は国語学習において必須の力となります。

そして、その読むことを支える基礎となるのが、漢字を読めることと語彙を数多く持っていることです。

漢字については、読めなければ文章がとぎれとぎれとなって意味が通じなくなるのは当然です。本や活字ものを多く読む機会を作ることで身につく力だと思います。特に勉強に関する本ではなくても、興味のわく本を読み進めることが大切です。そうすれば自然に身につく部分も多いでしょう。

一方、語彙を数多く持つということは、知っている単語を多く持つということです。文章を文節を意識しながら読むことができたら滑らかな音読ができます。単語を多く知れば、この文節を意識することも可能なわけです。例えば、「ぼくは、こうえんのすなばであそんだ。」という文では、公園と砂場という言葉を理解していれば上手に読むことができますが、よく知らなければ、「のすばな」などと間違った区切りで読んでしまうということです。

2 漢字の読みのプログラム

スクラッチを使って、コスチュームや変数のリストに問題となる漢字を配置して、漢字の読みを練習するドリルを作ることができます。

次々と表示されて出題される漢字の読みを子ども達が入力をし、答えのリストと同様であるかどうかを「もし~ちがったら~」のブロックで条件判断し、正解音や表示などをさせるプログラムを作ることができます。

この場合、ネックとなるのが答えの入力方法です。入力ボックスにキーボードで入力するのが基本でしょうが、子ども達がローマ字を学習するのは小3からです。ですから、別の方法をとらねばなりません。

学校で貸し出されている一人一台のタブレットで、入力する手段は音声入力・手書き入力・ソフトキーボードなどがあります。音声は周りに音が聞こえて騒音となります。手書きも音声も百パーセント意図した変換ができない場合もあります。その点、ソフトキーボードは正確です。

しかし、ソフトキーボードの難点は、画面を大きく占有してしまうというところです。肝心の問題や説明が見えなくなってしまっては練習になりません。

スクラッチでは、マウスなど指定したものの下の位置情報や色情報を手に入れることができます。これを活用し、適切な大きさのソフトキーボードを作成し、縦横の座標やキーの色設定を条件文でつなぎ、リストの文字や数字の入力をさせることができます。つまり、オリジナルの手作りキーボードです。

工夫次第で、漢字の読みの練習プログラムを作り上げてしまうことができます。