パソコンに覚えさせよう

1 機械学習って何でしょう

機械つまりコンピューターが学習するということです。例えば、色々な動物の画像を学習して、その後に犬の画像を見せたときに犬と認識するための学習です。

現代において、良くも悪くも話題として取り上げられている人工知能(AI)の一種だそうです。

画像だけではありません。例えば、色々な鳥の音声をデータとして取り込ませ、後から鳩だと認識することも同様です。

私も以前担当していたクラスで、この機械学習をして子ども達の声を認識させるというのを試みたことがあります。

例えば「こんにちは」というフレーズを5人の子に10回ずつぐらい言ってもらい、そのデータをコンピューターに取り込んで学習させます。

その後、ある子が「こんにちは」とコンピューターに向かって言ったときに、その子だと認識できるかどうかをチャレンジしました。

結果の方は、100%とはいかなくてもかなりの精度で認識できたことを覚えています。

2 AI×スクラッチ

東京都の小学校5年生で、この機械学習によるAIの可能性を考える総合学習がありました。

AIに5~10個くらいの画像認識のトレーニングをさせ言葉を付けて、日常生活に生かすことができないかを課題として学習がすすめられていきました。

子ども達のアイディアとしては、「人の表情を認識して、表情に応じて励ましの言葉をかけてくれるプログラム」とか「花をカメラで写すと、その名前を教えてくれるプログラム」などです。

機械にデータを読み込ませる部分では、カメラに不必要な映像の情報が入らないように気をつけるなどの配慮が必要です。

拡張機能を活用する点はありますが、基本はスクラッチのブロックによるプログラムですから、子ども達にも馴染みがあって取り組みやすかったのではないでしょうか。

子ども達の発想による手製のAIが、生活の役に立ちうることを体験できたならば、その達成感と自己評価は大変高まることでしょう。