グラフを自作自問

1 表とグラフの理解

統計的なものを考えることは日常生活でもよくあることです。算数ばかりではなく社会科でもよく登場します。下記の2年生の例は、クラスの誕生月を調べた結果をグラフ的に表したもので、何月生まれが多いか少ないかを一瞬で見て取れる点が利点の表し方を学びます。

このスクラッチプログラムでは、灰色丸のスプライトをグラフの中に配置して、クリックされるとコスチュームを赤丸に変化するようにしています。それで、月ごとの誕生者の数を自由に表示させることができます。

つまり、グラフを子ども自身が自由に作成することができます。

よく、「問題を作れるようになるくらいなら、よく理解できている証拠だ。」と言われますが、算数の学習でも学習が進むと基礎的な問題から、問題作成をする問題へと深める流れになっています。

この表とグラフの学習は、そのような問題作成をしてから解いていくという流れに適した内容になっています。

プログラムでは、この後に一番誕生者数の多い月と少ない月を求め、その人数の違いを求めていく仕様となっています。

配置した赤丸の数に応じて、答えの数値などが自動入力されるようになっています。

2 プログラミング教育とプログラムの仕方

以前お話した通り、全国的にはプログラムの仕方として、3つの方法がとられています。

  1. キーボードから直接に答えを入力する
  2. 変数の丸型ブロックを穴付きブロックにはめ込む
  3. ブロック自体を組み立てる

低学年には、1.2番の方法が適していて、当てはめるだけでも「プログラミングしている」ととらえています。グラフの丸をクリックして問題となるグラフを作成する部分もプログラミングしていると言えますが・・・。

この表とグラフの学習のねらいは、グラフを作成する力やそのグラフから読み取れる特徴を把握できることです。

誕生者の多い月つまり「11月」と表示された変数ブロックを「いちばんおおいのは?」定義ブロックの穴にはめ込んで、上部の「このスプライトが押されたとき」ブロックをクリックして解答する方法になります。

正しい変数ブロックをはめ込むこととスプライトをクリックするという方法で、正解にたどり着きます。最小の月も同様で、誕生者数の違いは、数字ブロックをはめ込みます。

このような学習は、社会科や理科などでも採用することができ、これからの情報化社会を生き抜いていく子ども達にとっては、低学年から必要な統計的な学習の力を養うものとして増やしていくべき分野なのかもしれません。