1 体験することの良さ
「こうやって、お手玉を回します。」
「よーし、ぼくもやってみよう!」
「このように、あやとりで橋ができるよ。」
「最後のところが難しいな。」
公立小学校では、低学年で地域の高齢者の方々から「昔遊び」を教わる機会があります。子どもたちは伝承遊びの面白さを知り、高齢者の方々は子どもたちと触れ合うことで、生活に活力をもらえるきっかけにもなっています。
では、なぜこのような学習をするのでしょうか?もちろん、日本の昔ながらの遊びを伝えることが大きな目的です。しかし、それだけではありません。名人の技を目の当たりにすることで、自分もできるようになりたいという学ぶ意欲や粘り強さが自然と育まれます。そして、できるようになった時の達成感や、「自分はやればできるんだ!」という自己肯定感も得られるのです。
2 私と昔遊び
私はというと、地域の方々と一緒に「名人役」をすることがよくあります。なぜなら、私は「あやとり」と「お手玉」が得意だからです。
「あやとり」は、実は子どもの頃の交通事故が関係しています。入院していた大部屋で、おじさんに教えてもらい、上手になったんです。橋やカニ、ほうきやゴム、指ぬき、首抜き、一人あやとりなど、いろいろな技ができるようになりました。
「お手玉」は、高学年の頃の冬にみかんで練習を始め、その後教師になってからは、3個のお手玉を両手で回すことができるようになりました。算数の授業で、数を数える練習としてお手玉を使ったりすることもあります。
どちらも練習を重ねることで、少しずつできるようになるものです。集中力を高めたり、諦めずに続ける気持ちを育くんだりするのに役立ちます。ゲームも楽しいですが、たまには日本の伝統的な遊びに挑戦してみるのもいいなと思います。