プログラミングで広がる新しい学びの形

1  特別支援学級での低学年の現状

特別支援学級の低学年では、ひらがなやカタカナの読み書きがまだしっかり身についていない子が多いです。普通学級でも遅れがある子はいますが、特別支援学級ではその遅れが中学年くらいまで続くことがあります。


読み書きは、すべての勉強の土台になるもの。特に「読む力」は少しずつでも伸ばしていきたいところです。文章が読めない、問題の意味が分からないとなると、勉強の壁がどんどん高くなってしまうからです。

中には、問題の意味が分かれば正しく答えられるお子さんもいます。だからこそ、少しでも「読む力」をつけていくのが大事です。

目標としては、小学校を卒業するまでに3年生くらいの漢字を覚えること。そのためにも、3年生になるまでにはひらがな・カタカナは完璧にしたいですね。

練習するときには、単に「あ」を書くだけではなく、「あさがお」や「アイス」といった言葉の中で覚える方が効果的です。文字をただ覚えるのではなく、言葉や簡単な文章で「読む力」を育てていくのがポイントです。

2 プログラミングを使った楽しい練習方法

最近では、AIの合成音声を使ったプログラミングで、子どもたちが五十音を学べる方法も取り入れられています。例えば、プログラミング言語「スクラッチ」を使った学級ではこんなことをしています:

  • 画面に五十音が並んだカード(スプライト)が表示されます。
  • 「スタート」ボタンを押すと、五十音の中からランダムで一文字が選ばれます。
  • 例えば「い」なら、「いちごの『い』」という音声が流れます。子どもたちはそれを聞いて「い」のカードをタッチ。
  • 正解すると「ピンポン!」という効果音や褒め言葉が出てきて、カードが消える仕組みです。

こうやってランダムに出題され、最後にはすべてのカードがなくなるように設定されています。一人一台のタブレットPCで、ゲーム感覚で繰り返し練習できるので、子どもたちも楽しく取り組めます。

今の時代、こうした遊びながら学べる方法も選択肢の一つですね!