鍵盤と楽譜をつなごう

1 鍵盤ハーモニカと楽譜の読み方

音楽科の学習で、低学年では楽器として鍵盤ハーモニカの演奏方法を学ぶとともに、楽典的には、音階や楽譜の読み方などを学びます。多くの場合は、音階のシールを鍵盤に貼ったり、音階を楽譜に書き込んだりすることが多いです。

教科書に書き込んだ「ドレミ」の文字を見ながら、鍵盤のシールと照らし合わせて指で押して演奏している子ども達が一般的です。

ですから、逆に言うとシールなしの鍵盤でも演奏できたり、印刷されたままの楽譜を読んで演奏したりできるお子さんは少ないと言えるでしょう。

音楽の文法である「楽典」を理解することが音楽科の授業の1つの目標ですから、そうしたことができないと、しっかり学習を理解したことにはなりません。

そこで、入学したてや低学年の子ども達には、これまで鍵盤を拡大したり透明化したりしてプロジェクターで映し出し指導することがありました。

2 鍵盤と楽譜とプログラミング

この部分をプログラミングで学習しようという実践事例がありました。

スクラッチの画面上に、鍵盤と五線譜を表示します。

白い鍵盤をタッチすると、指定の音が鳴るように「このスプライトが押されたら」ブロックでプログラムします。

同時に、「送る」と「送られたら」ブロックを使い、四分音符の玉を指定の音階に移動させます。

左上の「どれみ」スイッチをクリックすると、音階が白鍵盤に表示されるようにもなっています。

これでハーモニカのどの白鍵盤を押せば、どのような音が出で五線譜ではどの位置への表記となるのかを学ぶことができます。

音楽の初歩を学ぶ上では、とてもシンプルで練習しやすいと考えます。音符の長さは、四分音符に統一されていますので、正しいリズムを刻むことはできませんが、基本の音階と表記を学び簡単なフレーズを弾くことぐらいは十分できます。

ギガスクール構想に伴って、一人1台のタブレットが用意されていますから、スクラッチサイトでこのプログラムを読み込み、一人一人が音を奏でる場所や楽譜の理解が進めば成果があるのではないでしょうか。