昔と今の給食事情とその思い出

1 昔の給食と指導

「食べないと遊び時間になりません。教室に残って食べなさい。」と言われ、一人取り残されて嫌な思いをした給食の時間。正直に言うと、その時間は毎日が苦痛でした。


昔の給食指導は、とにかく食べさせることが最優先だったのかもしれません。私は好き嫌いが激しく、毎日教室に残されることが多かったです。
私の担任の先生は、大学を卒業したばかりの若い女性の先生でした。他のことではとても優しい先生でしたが、なぜか給食指導にはかなりのこだわりがありました。
その時間が本当に嫌だった記憶があります。私の好き嫌いも大きな理由だったと思いますが、当時の給食の質にも問題があったように思います。今では考えられないような白身が多く筋のある肉、食べづらい味付け、冷めた給食が一般的でした。

2 今の給食と指導

一方、現在の給食はどうでしょうか。温かくて食べやすい肉料理、季節の行事に合わせたメニューやデザートなど、おいしくて楽しみな給食が多いですよね。
特に、地方の自校給食では、地域の特産品を使った豪華なメニューも登場することがあります。今では、懐かしい「揚げパン」が出る学校もありますよ。
給食の指導も、無理に食べさせるのではなく、子どもたちにできるだけ食べるように努力を促すスタイルが主流です。一口だけでも食べてみよう、という方向性です。
それにしても、毎日工夫されて栄養バランスが良い給食が提供されている今の子どもたちは、本当に恵まれているなと思います。
無理に食べさせられたことが良かったとは、私自身、全く思いません。
子どもの頃の好き嫌いは、大人になるにつれて少しずつ改善されるものです。また、小さい頃はよく「体ができる今の時期に何でも食べないと、病気をする体になるよ」と言われたものです。
でも、大人になって聞いた話で、人間の細胞は常に生まれ変わっていて、小さい頃に偏食があったからと言って、今も内臓に欠陥があるわけではないと知りました。この言葉にどれだけ救われたことか…。好き嫌いを自分の負い目にしていたけれど、その後気持ちが軽くなりました。
今の子どもたちにも、この話を聞かせています。「でも、努力はしようね」とも伝えています。