翻訳して英語で発音して

1 英語は耳から学ぶ

昔、私たちの世代ではラジオで英会話の学習をしていたものです。テキストの小冊子を書店で購入し、ラジオで聞きながら学びました。

人が言語を学ぶときは、赤ちゃんを例として考えても、母親などが色々な言葉を話しかけて、その反復した行動から言葉を覚えていくものと考えます。

つまり、言語は耳で聞いて学んでいくスタイルが一番自然に、そして効果的に力を伸ばすことができるのではないでしょうか。

日常の会話が日本語であれば日本語を覚え、英語であれば英語が身につくのでしょう。ですから、ホームステイや留学で英語が日常的に飛び交う環境をに身をおくことで学びを効率よくすすめるのでしょう。

2 会話式のプログラム実践

以前、特別支援の学級で英語の会話的なプログラムを実践した例があります。

スクラッチの機能だけでは難しいので、ネット上の「kurikit」というサイトで拡張機能を備えたものを使用していました。

このサイトのプログラムは、通常のスクラッチの機能の他に音声認識の機能も備えていました。

上のプログラムの通り、マイクから入力した「結果」を英語に翻訳し吹き出しで表示した後、キャラクター(ふくろう)をバタバタと動かしてから、翻訳した英語でしゃべらせるという流れです。

この処理には入力時に「音声認識機能」、続いて「翻訳機能」と「合成音声機能」で返答させるという特殊機能を複数活用しています。

子どもが、「りんご」と言うと、「はい。Apple」と返事が返ってきます。子ども達は、夢中で色々な単語を言い英語で何と発音するのかを知ります。

音声認識のAIが100%の機能とはいかないので、違った英語が飛び出したりして笑いを誘うこともありました。とにかく子ども達の意欲は高まり、次々とマイクに向かってしゃべっていきます。

この実践では、「英語で何て言うのだろう。」「色々な英語を聞きたい。」「質問して答えてもらえるのが面白い。」などの子ども達の思いを満たしていたものと思います。